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2013年12月27日 (金)

平成25年12月定例会質問-2

さて昨日に続いて大項目2問目について説明したいと思います。果たして、池上彰さんのように、解りやすく説明できるでしょうか? 難しいな!

「広島市への県費負担教職員の給与負担の事務移譲について」という質問です。

義務教育教職員給与は「国庫負担金」と「交付税」という形で国から給付されます。

ここで、問題があります。広島市が政令市になったとき、教職員の人事権は広島市に移りました。

要するに、広島市は、独自に教員を採用することが出来るようになったのです。

ところが、人件費はそれまで通り国から県に渡され、県から広島市の教職員に支給されています。

 つまり、今はやりの、「ねじれ」状態になっていたのです。そこで、この「ねじれ」を解消するため、広島市の教職員給与は国から直接広島市に渡そうということで合意した、という話です。

 なるほど、と、思われるかもしれませんが、私は反対しています。

 この案件は、大きく二つの問題を抱えています。

一つ目は教育制度そのものを変えかねないという点です。

先ほど言いましたが、「ねじれ」現象については、平成16年に広島県議会から意見書が国に提出されています。

その内容は、「政府はこのねじれを解消すべく、政令指定都市が行うこととされている任命権を直ちに道府県に一元化されるよう強く要望する。」というものでした。

 その理由は、義務教育の機会均等と教育水準の確保をするためなのです。

国は政令指定都市へ権限と税源を移譲した後、中核市、市町までも将来権限と税源を移譲する考えを打ち出しています。

そうなってしまうと、規模の大きい都市に人材が集中することが考えられます。また、地域間で人事交流が停滞してゆくと、地域によって教職員の能力格差が生じる恐れがあり、教育格差を生じてしまいます。

ですから、県が県全体を見ながら人事交流を行うことが必要なのです。

 教育委員会も当所は同じ考えを持っていましたが、「分権改革」の名の元に、押し切られた形になっています。

 政令市へ権限と税源が完全に移譲が終わった後は、やがて中核市(福山市)そして市町へと同じように移譲が行われるでしょう。

政令市や中核市は良いでしょうが、市町が人材確保で苦労するのは目に見えています。また、中山間地では学校数が少ないため、人事交流もなかなか儘ならないでしょう。

やがては地域によって教育格差が生じていくことになるのです。

 分権改革の名の下、教育制度を崩壊させることを政府が行っているとしかいえません。

 二つ目の理由は、このたびの地方制度調査会の進め方に大きな問題があると考えます。

 今回の税源移譲の前提として、地方制度調査会の答申で、関係道府県と指定都市の間で協議をして合意形成を図るようにもとめられていました。

 そのため、総務省が、関係道府県と指定都市の担当課を集めて協議の場を設定し、そこで、県の収入である県民税の2%を指定都市へ税源移譲するよう、両者間で合意がなされたのです。

 この間、議会へは相談も協議も、全くなく進められていきました。

この税源移譲が実施された場合、500億円程度の教職員給与費の予算が、県から政令市に移ります。

 また、県税収入約200億円がその原資として県から政令市に移ります。

予算や収入を審議して議決するのは議会の仕事です。なのに、今回の協議には、議会は入っていません。

 振り返って、小泉政権の時に、国から地方へ権限と財源を移譲する、いわゆる「三位一体の改革」がありましたが、この時に設けられた国と地方の協議の場には、国と地方6団体とで協議が行われました。

地方6団体とは、全国知事会・全国市長会・全国町村会(執行3団体)と全国都道府県議会議長会・全国市議会議長会・全国町村議長会のことです。

 「三位一体の改革」の時には、議会も検討に入っていたのですが、今回は、政令市を抱える15道府県知事と20指定都市市長だけで合意をしており、明らかなルール違反です。

これが本当の意味での地方分権なのでしょうか?

これでは、「議会はいらない!」ということになります。我々議員はもっと怒るべきであり、議長は国に申し入れすべきであります。

地方分権を語るのであるなら、地方にその裁量を任せるべきです。

 重ねて、この問題については、広島県には特別な事情があります。

広島県は、国旗・国歌等の不適切な指導や、教員の勤務管理が不適切であったことから、平成10年に、当時の文部省から、全国でも異例の是正指導を受けました。

 その課題の一つに人事政策がありました。

当時、教職員が同じ学校に何十年もいうという実態がありました。それにより、教職員や職員団体の力が強くなって、校長権限が制約されてしまい、校長が正常に学校運営が出来ず、そのことが学校現場での不適切な実態の要因の一つとなっていたのです。

 このため、県教育委員会は、是正指導以降、広域人事異動の推進や、同一校在職期間の適正化など、人事交流・人材育成に積極的に取り組み、結果として、県内全域にわたって是正が図られてきました。

 このように、教育の分野では、「県」が広域的に人事異動を行うことの重要性を知っている広島県は、地方分権の名の下に、たとえ他の46都道府県が賛成しても、広島県独自の教育行政を推進してゆくと主張すべきなのです。

 そういったことを浮き彫りにしようと質問しました。

 詳細は県議会のインターネット中継等でご覧下さい。

これからも「住んで良かった」と、心から思える広島県になるように県政のおかしい所を問いただして参ります。

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